スマートシティ生活～メリットやキャリア～
ジェームズ・ミリガン、グローバル・ヘッド・オブ・テクノロジー
スマートシティにおける継続的な進歩と、その中での技術的なイノベーションは、真に胸が躍るものです。市民のニーズには応えられつつありながらも、サステナビリティと公衆衛生への重視が高まっています。
この状況について詳細を掘り下げるべく、世界で最も高い評価を得ているスマートシティにいるヘイズ・テクノロジーチームのメンバーに、見解や知見を尋ねてみました。
- バルセロナ：レナート・ペレリア（ビジネスマネージャー）
- ロンドン：アルフィー・ワッタム（UK&Iナショナル・リード – ヘイズ・ソフトウェア・ディベロップメント・リクルートメント）
- ニューヨーク：サマー・パリク（テクノロジー・クライアント・リレーションズ・マネージャー）
- シンガポール：ダエン・フアン（テクノロジ・マネージャー）
- トロント：トーマス・マレーマン（テクノロジー・シニア・マネージャー）
1) スマートシティでの生活で得ている恩恵やメリットは何ですか？
【バルセロナ】レナート
「セキュリティに加え、サービスや接続性が優れています。バルセロナは環境問題に対するソリューションも備えており、これらの課題への対処には、革新的なテクノロジーの開発が必要とされ、エキサイティングな仕事につながっています」
【ロンドン】アルフィー
「環境への影響は確かに大きいです。『スマート・ビークル』の採用の増加は、この都市における電子充電分野の拡大を意味し、従来の自動車輸送に代わるより良い代替手段を求めているユーザーにとっては、より便利になります」
【ニューヨーク】サマー
「メリットは複数あります！環境問題に対して高まる市民の取り組み、より効果的なAIデータ主導の意思決定、より安全なコミュニティが主に挙げられます。また、より良い輸送手段や、この都市をより清潔にし私たちの環境フットプリントを低減するための“ゴーグリーン”イニシアティブもすべてあります」
【シンガポール】ダエン
「スマートシティで生活する真のメリットの1つは、キャッシュレス支払からスマートトランスポーテーション（たとえばParking.SGのようなスマートパーキング・マネジメント）、そして改善されたデジタル行政サービスまで、利便性です。ここで良い例となるのは、SingPass Appです。これはシンガポール市民全員/PRにとってデジタルアイデンティティの役割を果たし、政府と民間企業の両方とのより便利で安全なオンライン取引を提供してくれます」
【トロント】トーマス
「主要な点のひとつとして、の節約に役立っていることです。 偶然にも現在、市内の複数のエリアにフリーWi-Fiを導入する試験的かつパイロット運用のプロジェクトがあります。これは、何万という人々の接続性を改善するでしょう」
2) 最近のイノベーションは何ですか？
【バルセロナ】レナート
「エネルギー効率が優れたLEDの街灯が、数年間使われています。車の排気を低減するスマートパーキングシステムや、市民のための自転車シェアモデル・Bicingがあります」
【ロンドン】アルフィー
「ロンドンの規模と人口を考慮すると、当局者たちにとって、スマートモビリティは大きな議題です。2022年5月には、新しく現代的な地下鉄が開通し、2021年には複数のエリアでレンタル電子スクーターの運用が開始されました。 これらは、市民の生活の質の改善や、大気汚染への対処に対するイニシアチブの一部です」
【ニューヨーク】サマー
「Citizenのような“Safer City”や、IoTやIoMT、“スマート”機器の異なる施設への導入を挙げられます。新しく革新的なヘルステック機器とプラットフォームもリリースされつつあり、患者にとってヘルスケアがこれまで以上に簡単かつより効果的になっています。また、MTAが本格展開した『OMNY』は、交通機関に乗車する際に、メトロカードではなく自分の電話を使った支払いを可能にしました。加えて、5つの区全域にフリーWi-Fiを提供するLinkNYCが設定されました」
【シンガポール】ダエン
「シンガポールはプンゴルに、史上初のスマート・ディストリクトを建設しました。基本計画とテクノロジーの統合が、地域の区域レベルでどれだけ住みやすく、持続可能な環境の生成に役立つかを示すものです。そのスマートタウンの名高い特徴には、Pneumatic Waste Collection （空気圧を使用した廃棄物回収）システムが含まれ、廃棄物回収トラックを廃止し、ダストシュートからの悪臭を根絶しています」
【トロント】トーマス
「複数の地域へのフリーWi-Fiのほか、自動化された水道メーターも導入済みであり、読み取りと請求の目的で、正確なデータがこの都市に送られることを可能にしています」
3) 都市の現状を反映するIT職の募集はありますか？
【バルセロナ】レナート
「バルセロナのIT市場は成長を続けており、IT人材への需要の高まりを感じています。IT部門は、すでにカタロニアへの海外投資合計の35.7%を占めており、さらなるデジタルハブが創設されている最中です」
【ロンドン】アルフィー
「最近では、交通の管理や最適化を支援する政府のプロジェクトに取り組んでいる世界的なITコンサルタント企業における中級レベルのバックエンド・エンジニアの募集が挙げられます。また、鉄道路線の障害を自動的に検知するスマートセンサー技術を作っている企業での、シニア・フルスタック・ソフトウェア開発者も見られました」
【ニューヨーク】サマー
「ニューヨーク市がスマートシティになったことで、確実に大幅な増加があります。これらの新しい機器やプラットフォームを設計して組み立て、管理する人々の需要があります。その後データを活用し、これらの企業が使用しているさまざまな異なるクラウド環境にアップロードするため、データ分析は重要です」
【シンガポール】ダエン
「間違いないですね。国内でのスマートネーション・イノベーションの高まりは、リサーチの分野やIoTのポジション（たとえば画像と信号処理、5G、人工知能）を中心に、IT職を生みだす結果になりました。IoT領域の革新を目標としているスタートアップ企業は、プロダクトマネージャーやビジネスディベロップメントマネージャーといった、ビジネス職の採用意欲を高めています」
【トロント】トーマス
「トロントは、リモート勤務が一般的になってから特に、急速に本格的なテックハブになりつつあります。優秀な人材が集まっているため、自社の従業員を採用する米国企業が増えています！」
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著者
ジェームズ・ミリガングローバル・ヘッド・オブ・テクノロジー
2000年入社。グローバル・ヘッド・オブ・テクノロジーとして、ヘイズのテクノロジー・ビジネスの戦略開発を担っている。
