Pythonエンジニアの年収が高い理由は?年収アップの方法を紹介

 
Pythonは世界的にニーズの高いプログラミング言語で、Pythonを扱えるエンジニアは他のエンジニアに比べて高年収とされています。同じPythonエンジニアでも年代や職種によって年収には差があります。
 
本記事では、Pythonエンジニアの年収について詳しく紹介します。プログラミング言語別の年収ランキングや、Pythonエンジニアとして年収1,000万円以上を目指す方法も解説しています。Pythonエンジニアとして転職を考えている方や、より高年収なエンジニア職を探している方は、ぜひ参考にしてください。
 

目次

  1. Pythonエンジニアの平均年収はいくら?
  2. プログラミング言語別・年収ランキング
  3. Pythonとは?
  4. Pythonエンジニアの年収が高い理由
  5. Pythonエンジニアの職種と年収の特徴
  6. Pythonエンジニアとして年収1000万を目指すには? 
  7. Pythonエンジニアで転職するならヘイズ・ジャパン

Pythonエンジニアの平均年収はいくら?

2020年プログラミング言語別年収ランキングでは、Pythonエンジニアの平均年収は約624万円(40代)で、ランキングの3位に入っています。年代や職種によって年収レンジは異なるものの、Pythonプログラミングができるエンジニアの目安年収は400〜850万円です。また、2017年のデータでは601万円の年収額が提示されており、プログラミング言語の上位2位にランクインしています。
 
各プログラミング言語の年収レンジを見てみましょう。
  • Pythonエンジニア:400~850万円
  • PHPエンジニア:350~650万円
  • Javaエンジニア:300~700万円
  • Rubyエンジニア:300~650万円
  • C#エンジニア:350~650万円
以上より、他のプログラミング言語と比較しても、Pythonは高年収であることがわかります。
 
Pythonエンジニアは一般的なプログラマーやSEよりも専門知識が要求されるため、高い年収が期待できます。新卒や未経験者が採用されるケースは少ないものの、知識やスキルを習得して現場での実績を積み、キャリアアップしていくことは十分に可能です。
 
エンジニア全体の年収について知りたい方は下記記事もご参照ください。
IT企業やITエンジニアは年収が高い?企業/職種別の平均年収とは


プログラミング言語別・年収ランキング

 
実際にPythonエンジニアの年収がどのくらい高いのかを知るために、プログラミング言語別の年収を、年代ごとに見ていきます。
 
他のプログラミング言語との比較も紹介するため、エンジニアの方が専門的に取り組んでいく言語を決める際にも役立つデータです。実際の年収額は実績や経験、勤務先の給与体系やポジションなどによって異なりますが、1つの目安として参考にしてください。


20代

20代におけるプログラミング言語別の年収ランキングを見ると、Pythonは7位にランクインしています。年収額は403万円で、トップのR言語とは約40万円の差があります。R言語は難易度が高く、多くの年代で特に高年収が期待できるプログラミング言語です。
 
続いて人気のScalaやObjective-C言語などが上位に位置していますが、年収額自体はPythonと数万円しか変わりません。一方、JavaScriptやPHPなどに比べると30〜40万円ほど年収は高い傾向です。


30代

30代におけるプログラミング言語別の年収ランキングでは、Pythonは7位から5位に上がり、年収額も546万円にアップしています。20代の年収と比べると150万円近く高くなっており、専門知識を習得し、実績を積むことで大幅な年収アップも見込めることがわかります。
 
20代同様、ランキングトップはR言語ですが、ScalaやObjective-CはPythonよりも下位に入っています。年代による年収の変化はPythonほど期待できないと言えます。
 
30代の年収ランキングでは、Googleが開発したGoやサーバー管理に適したPerlが上位に入っています。エンジニア経験が必要とされる現場で使われる言語の年収が高い傾向が、より顕著に現れています。


40代

40代の年収ランキングでは、Pythonは3位にランクインしており、年収額も624万円と高額です。30代で上位のPerlやGoよりも30万円以上高い傾向があります。
 
40代では、プログラミング言語別の年収ランキング全体で年収額が上がっており、最も下位とされるGoでも539万円です。10年以上の現場経験を持つ専門家も多く、専門知識やスキル、実績がキャリアアップや年収アップにつながると言えます。


50代

50代におけるプログラミング言語別の年収ランキングでは、PythonはTOP10から外れ11位です。年収額も582万円と40代よりも下がっています。勤続年数に比例して40代よりも高い年収で働ける場合もあり、年収のピークは50代だという声も出ているのは事実です。
ただ、責任がより重い上流工程でのSEやリーダーポジションで経験を積んだ高年収プレイヤーと、同じポジションの業務を繰り返してきた50代との二極化が顕著で、平均年収を算出すると40代よりも低くなると考えられます。


Pythonとは?

 
Pythonエンジニアの年収額が高い背景を知るために、Pythonという言語の概要を説明します。
 
Pythonは、1991年に開発されたプログラミング言語で、オープンソースで運営されています。誰もが知るような世界的なWebアプリケーションから、ビッグデータ解析まで幅広いシーンや用途で活用されています。
 
Pythonの特徴として、シンプルさと高い汎用性が挙げられます。少ないコードで簡潔にプログラムが書けるため、誰でも共通のプログラムを制作可能です。また、Pythonには行頭をインデント(字下げ)して文の塊を指定する「オフサイドルール初稿」が設けられています。規則によって情報共有が簡潔化され、引き継ぎなど作業の効率化につながっています。
 
さらに、PythonはWindowsやmacOS、UNIXなど多くのプラットフォームで使える上、他の言語との組み合わせも容易です。このように、簡素で精錬されたコードで構成されるPythonプログラムは、多彩な目的で活用できるプログラミング言語として浸透してきました。


Pythonの活用シーン

高い利便性を持つPythonの活用シーンは、多岐に渡ります。Webアプリケーションをはじめ、組込み開発やAI技術、ビッグデータ解析といった用途で採用されています。
 
代表的なWebアプリケーションには、EvernoteやGoogleも含まれます。世界トップを争う動画プラットフォームのYouTubeでは、主にサーバー処理などにPythonを活用しています。
 
また、画像共有SNSのInstagramも、Pythonのフレームワークの1つ「Django(ジャンゴ)」を使って構築されたWebアプリです。汎用性が高いPythonにより、膨大なユーザー数にも対応しています。
 
その他、オンラインストレージサービスのDropbooxもPythonコードで書かれています。OS問わず高速動作に対応できるシステムを実現しています。


Pythonエンジニアの将来性

コードの簡潔さと汎用性の高さが魅力のPythonは、今後より多くのシーンで活用されると予測されています。ニーズの増加に伴い、Pythonを扱えるエンジニアも多くの分野や企業で求められるでしょう。
 
機械学習を使ったソフトウェアの開発やディープラーニング、データ解析などのシステムは、世界中の多くの企業で導入されています。Webアプリケーションの種類によって異なりますが、多くの機能があらかじめ含まれているPythonのフレームワークを使うことで、開発の効率化や生産性の向上につながります。
 
Pythonが必要とされるシーンの増加に伴い、Pythonエンジニアのニーズも高まっていくでしょう。


Pythonエンジニアの年収が高い理由

 
Pythonエンジニアはなぜ他の言語より高年収を狙えるのか詳しく解説します。主な理由として、次の2つが挙げられます。
 
  • AI分野で活用される言語である
  • Pythonを扱えるエンジニアがまだ少ない
各項目について詳しく見ていきましょう。


AI分野で活用されている

Pythonエンジニアの年収が高い要因として、AI(人工知能)分野など先端技術開発における需要の高さが挙げられます。Pythonは機械学習と相性が良く、AI開発やディープラーニングでの技術開発を行う際、まずPythonで実装するという認識が主流です。
 
画像認識や音声認識、チャットボットといったAIを使ったシステムは、IT業界のみならず多くの業界や企業で取り入れられています。AIや機械学習の技術開発を行う企業の中には、さらなる市場拡大を見越してPython技術者を募集しているところも少なくありません。
 
Pythonを扱えるエンジニアが活躍できるシーンは多岐に渡り、人材のニーズに比例して年収も高まる傾向があります。


Pythonを扱えるエンジニアが少ない

業界問わず需要の高いPythonエンジニアは、ニーズに対する人材供給が少ないため、希少性の高さから年収も高水準となっています。メリットが多く、将来性もあるPythonですが、扱えるエンジニアは世界的にも少ない状況です。
 
日本国内でも同様で、Pythonエンジニアの数自体が不足しており、売り手市場と言えます。特に自社サービスの開発や機械学習プログラムの実装ができる人材は重宝される傾向があり、ITエンジニアの年収水準を上回る可能性も考えられます。
 
国内外で必要とされているPythonエンジニアは、AI開発やビッグデータを扱える技術者を目指すことで、年収アップも期待できるでしょう。


Pythonエンジニアの職種と年収の特徴

 
Pythonエンジニアには複数の職種があり、それぞれ携わる分野や仕事内容によって年収は変わります。ここでは、AIエンジニア、データサイエンティスト、プログラマー、Webアプリケーションエンジニアの4職種について見ていきましょう。目安年収とともに特徴や需要の高さ、年収アップの秘決などを解説します。


AIエンジニア

AIエンジニアは、AI(人工知能)技術を使ってさまざまなシステムを開発、構築する職種です。Python自体がAI分野で多く採用されており、世界的な企業が優秀なAIエンジニアを求めています。AIエンジニアの年収レンジは600〜1,000万円ほどと、Pythonを扱うエンジニアの中でも高額です。
 
アルゴリズムの開発や実装、機械学習向けのデータ収集などに加えて、コンサルティングやデータアナリティクスに関する業務を行う場合もあります。近年急に注目され始めたAIについて、具体的に知らない人も多いため、システム構築のアドバイスや相談もAIエンジニアの役割に含まれています。
 
Pythonスキルを習得してAIエンジニアを目指す場合、機械学習に特化した開発スキルの習得から始めましょう。数理モデルのコーディングや機械学習用のライブラリを活用する機械学習向け開発スキル、データサイエンティストに必要なデータ分析やレポーティング、効果検証などの能力もあると理想的です。
 
機械学習の概念やAIの応用事例、仕組みなどを勉強しておくと、AIの全体像が体系的に理解でき、AIエンジニアとして活躍の幅を広げられるでしょう。


データサイエンティスト

データサイエンティストは、名前の通りデータ収集やデータ分析を担当するスペシャリストです。AIシステムの構築に欠かせない職種でもあり、ITやプログラミング以外に、数学や統計学など高度な知識を要します。
 
スキルのある人材は、AIエンジニアとデータサイエンティストの二役を担う可能性もあります。データサイエンティストは、年収レンジも600〜1,200万円とPythonエンジニアの中でもトップクラスです。
 
AIエンジニアとして実務経験を積んだ後、キャリアアップや年収アップを目指してデータサイエンティストに転職することも可能です。専門家としての実績と知識が必要なデータサイエンティストは、未経験のPythonエンジニアから直接転職できる可能性は低いでしょう。データ分析や効果検証など、研究者寄りのスキルを身に付けることをおすすめします。また、技術者だけでなく、ITコンサルタントとしてのキャリアも見込めます。


プログラマー

Pythonを使ったWebサービスを開発するプログラマーとしての活躍も可能です。一般的なプログラマーの年収は300〜500万円ですが、Pythonプログラマーだと平均約608万円と高くなり、AIエンジニアやデータサイエンティストと同水準も目指せます。
 
FacebookやYouTubeなど世界的なWebサービスにも、Pythonは利用されています。PythonにはフレームワークやWeb開発向けライブラリが豊富に用意されており、海外では開発事例も多数存在します。
 
Webシステムの開発を担うプログラマーを目指す場合、Pythonの基礎知識を学んだ後、自分自身でのWebサービスの開発に取り組みましょう。一から新しいWebサービスを開発するとなるとハードルが高いので、既存のサービスの模倣から始め、調べながら実践して知識を定着させます。また、Webスクレイピングやデータ解析の知識もWebサービス開発に役立ちます。


Webアプリケーションエンジニア

Webアプリケーションエンジニアは、Webブラウザ上で動作するあらゆるアプリケーションを手掛ける技術者です。Pythonエンジニアの中では、AIエンジニアやデータサイエンティストより年収が低いと言われますが、40代の平均年収は630〜690万円と高水準です。
 
テレワークに必須のWeb会議システムをはじめ、クラウドストレージやSNS、動画ストリーミングといったWebアプリケーションを手掛けます。適切な仕様を組み込めるスキルを備えたWebアプリケーションエンジニアは、さまざまな業界や企業で必要とされており、高年収も狙えるでしょう。
 
Webアプリケーションは、主にサーバー側のシステム構築を担うバックエンドと、Webブラウザに表示されるアプリケーションを担当するフロントエンドで構成されます。Pythonはバックエンドで使われている言語のため、必然的にバックエンド側の開発に携わることが多いでしょう。


Pythonエンジニアとして年収1000万を目指すには?

 
ここからは、Pythonエンジニアとして年収1,000万を目指す方法を紹介します。世界的に需要の高いPythonエンジニアは、業界や携わる案件によっては平均年収以上の報酬が狙えるでしょう。着実にキャリアアップと年収アップを実現するために、取り組むべき内容をお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。


実務経験を積み基礎を固める

まずは、Pythonエンジニアとしての実務経験を積みましょう。特に、新卒や現場経験が浅い場合は、1〜3年プログラミングに取り組むことで基礎固めができます。また、実務経験があるだけで比較的年収の良い求人にも応募可能です。
 
Pythonのプログラミングスキルを現場で習得しながら、機械学習やAI開発に関する知識の習得にも取り組みましょう。SQLなどのデータベースやIoT、ロボット技術といった先端技術を用いる現場でPythonを扱えるエンジニアは、高年収を狙えます。


大企業や外資系に転職する

大企業や外資系企業への転職も、Pythonエンジニアとして年収アップにつながります。規模の大きなプロジェクトに携われる大企業や、世界的な開発に関わる外資系企業では、社員の年収水準自体が高いことも多く、年収アップが見込めます。
 
年収1,000万円以上を目指すためには、大手企業内でプロジェクトをリードするポジションに就く方法も有用です。多彩な経験が必要ですが、エンジニアの数が少ないPythonエンジニアでは競争率が低いため、チャンスと言えるでしょう。
 
弊社ヘイズ・ジャパンでは、外資系企業のPythonエンジニア求人を多数扱っています。求人情報の詳細は、求人一覧よりご覧いただけます。


フリーランスになる

実績とスキルを持ち合わせたPythonエンジニアなら、フリーランスとして独立することで年収アップが期待できます。Pythonエンジニアは市場価値が高く、契約単価が他のプログラミング言語より高額なため、フリーランスでも十分に高い報酬を得られる可能性があります。
 
Pythonが扱えるエンジニアの平均時給から算出した年収は750万円ほどで、Pythonエンジニア全体の平均年収を超えます。プロジェクトの分野や受注できる案件数などによって異なりますが、年収1,000万円を目指すために、実績を活かしてフリーになる方法も選択肢の1つです。


マネジメントスキルを身に付ける

Python技術を身に着け、経験を積んだ後はマネジメントスキルを習得しましょう。マネジメントスキルと現場での実績の両方を活かし、プロジェクトリーダーやマネージャーなどの管理職に就ければ年収が上がります。
 
開発現場での上流工程や、リーダーポジションを多く採用している大企業への転職を目指す場合、マネジメントスキルは必須です。上流工程では、人員や工程の管理といった業務も担うため、技術だけでなくマネジメントに特化した能力が求められます。
 
現場で開発に従事している段階から周囲に目を配り、リーダーの仕事や立ち回り方を見ながら学習していくと良いでしょう。上流工程やキャリアアップを意識しながらエンジニア業務に取り組むことで、年収1,000万円を超える可能性は高まります。
 
ITエンジニアとして年収1,000万円を超えるために必要な知識やスキルについては、下記記事で詳しく紹介していますので、併せてご覧ください。


まとめ Pythonエンジニアで転職するならヘイズ・ジャパン

 
Pythonエンジニアの年収は400〜850万円と、他のエンジニアに比べて高い傾向があります。中でも、AI開発やデータサイエンティストは専門技術や実績が必要なため、年収レンジは600万円以上とより高額です。
 
Pythonエンジニアの年収アップには、大企業や外資系への転職やフリーランスとしての独立、管理職を目指す方法などがあります。年収1,000万円以上を目指して転職するなら、IT業界や外資系の求人に強いヘイズ・ジャパンをご利用ください。
 
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