アジアにおいて89%の採用担当者がインクルーシブ採用のメリットを認識
DE&I(多様性、公平性、インクルージョン)施策の成功にはマネジメントが不可欠
職場における多様性、公平性、インクルージョン(DE&I)施策の現状と効果に関するヘイズの最新調査では、アジアの89%の採用担当者がインクルーシブな採用プロセスの重要性を認識している、という結果が出ています。
調査レポート『インクルーシブ採用への挑戦 : 実行のための青写真』では、2024年7月に日本、中国、香港特別行政区、マレーシア、シンガポール、タイの966人の人材および採用担当者を対象に調査が行われました。回答者には、さまざまな多様性要因が自身のキャリアにどのように影響を与えたか、また自社のDE&I施策の現状についてどのように感じているかが尋ねられました。
「企業は、採用プロセスにインクルーシブなニーズの考慮を加えることで利益を得ています」とヘイズアジアのマネージング・ディレクター、マーク・ブラジ氏は語ります。「企業側がこれらの施策がなぜ必要であるかを深く理解するにつれ、人材の獲得やマネジメント戦略がよりインクルーシブで持続可能なものになることが期待されます。」
非管理職の従業員から提供された人口統計データをもとに、自らをどのような多様性グループに位置づけているかを特定しました。性別、介護の状況、人種(エスニックマイノリティー)などの要素が含まれています。以下が調査結果の概要です。
1. エスニックマイノリティーの多くがキャリアパスに制限を感じる
エスニックマイノリティーでかつ非管理職の50%は、自身の多様性要因によりキャリアの進展機会が限られていると感じていると表明しました。
また、45%は「内部昇進した管理職における多様性の欠落」に不満を感じており、一方で87%は「採用プロセスが自分たちのニーズを考慮して包括的であること」が重要だと感じています。
2. 支援制度は高齢者を介護する従業員も含めて拡充する必要がある
調査対象全体の24%が育児中であると回答しましたが、ほぼ同じくらいの割合である18%の回答者が高齢者を介護していることがわかりました。現状、育児手当などはあっても、ほとんどの企業では高齢者を介護するビジネスケアラーに対する支援の取り組みが少なく、ケースバイケースで配慮されている状況です。
さらに、36%のビジネスケアラーは昇進に対する障壁を感じており、より柔軟な働き方を提供する職場への転職を選ぶ傾向が強いことが分かりました。
3. インクルーシブな採用ニーズへの要求に、男女差はあまりない
男性と女性は、DE&I施策に関してほぼ同様に重要性を感じており、わずかな違いしかみられませんでした。男性は「キャリアの進展に対する障壁を感じている割合」が5%高い一方で、女性は「採用プロセスが自分たちのニーズを考慮して包括的であるべき」だと感じている割合が6%高いことが分かりました。
4. 採用責任者はインクルーシブな採用に対して非常に敏感になっている
89%の採用責任者は、インクルーシブな採用の重要性を感じており、この割合は重要性を感じる非採用責任者よりも高くあります(88%)。しかし、採用における包括性を向上させるために、どのプロセスを活用できるかについては知識にギャップが見られました。
「インクルーシブ採用は単なるトレンドではありません。これは多様なタレントプール へのアクセスを広げ、労働者と採用責任者の双方にとって採用プロセスを向上させる変革的なアプローチです。企業がインクルーシブ採用の利点を理解すればするほど、施策が実施される可能性が高まります。これらの洞察を共有することで、企業がより包括的で効率的な環境を育むための戦略を洗練させることを促したいと考えています」とマーク・ブラジ氏は述べています。
5. DE&I施策の成功の鍵は「マネジメント」
回答者のうち49%のみが、自社の取り組みが多様なタレントプール から管理職を採用する上で効果的だと感じていました。多様な管理職候補者を採用する際に企業が直面する課題について尋ねたところ、58%が限られたタレントプール を理由に挙げました。
「企業が求めている管理職候補者は実際にいるのですが、限られた人材ネットワークやリソースのために、なかなか見つけられないことが多いです。企業は従業員リソースグループ(ERG)を作って活用することで、社内の多様性を高め、有望な人材を見つけて育てる手助けをすることが大切だと思います」とマーク・ブラジ氏は語ります。
レポートの全文はこちらから
【調査概要】
・調査期間:2024年7月
・調査方法:オンラインアンケート調査
・調査機関:自社調査(対象地域:日本・中国・香港特別行政区・マレーシア・シンガポール・タイ)
・有効回答数(サンプル数):1,400回答
・調査期間:2024年7月
・調査方法:オンラインアンケート調査
・調査機関:自社調査(対象地域:日本・中国・香港特別行政区・マレーシア・シンガポール・タイ)
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ヘイズについて
ヘイズ(本社:英国)は、グローバルな人材サービスを提供するスペシャリストの人材紹介会社です。2024年6月30日現在、33か国・地域236の拠点(総従業員11,100人)において、20の専門分野に特化したハイスキル人材サービスを提供しています。
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ヘイズの日本法人として2001年に東京で設立されたヘイズ・ジャパンは、3つの国内拠点(東京本社、大阪支店、横浜支店)を有する人材コンサルティング会社です。13の専門分野(経理・財務、金融、マーケティング・デジタル、人事、IT、保険、法務、ライフサイエンス、事務、不動産、営業、サプライチェーン、製造業)に精通した経験豊富なコンサルタントが、「正社員紹介」「契約・派遣社員」「採用アウトソーシング(RPO)」「ITソリューションズ(業務委託)」の4つのサービスを提供し、企業の人材採用と個人のキャリアアップを支援しています。
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