株式会社ベイカレント・コンサルティング
ベイカレント・コンサルティングは、日本最大級の総合コンサルティングファームとして、各業界を代表する大手企業に対し、戦略の立案から実行支援まで、幅広いサービスを提供しておられます。今回取締役の関口諭様に事業戦略や今求められる人物像に関して話をお伺いしました。
早速ですが、御社の事業内容について簡単にお聞かせください。
領域横断や企画と実行を一気通貫でご支援される業界内で先駆けとも言える御社のスタイルは、いつ頃から確立されたのでしょうか。
元々テクノロジー領域でのご支援を中心にビジネスを開始した当社ですので、領域の特性上実行推進のノウハウは多くありました。加えて創業以来続けてきた高付加価値化と事業領域の拡大が、企画フェーズにおける知見の拡充と、当社としてのケイパビリティの向上に繋がったと理解しています。他のコンサルティング会社様の多くは企画から実行に幅を広げ採用もそれに合わせて広げてきた一方、当社は逆の流れで組織を変革してきたと言えます。
テクノロジー領域から、例えば業務コンサルティングや戦略コンサルティングまでを手掛けられるコンサルティングファームに、業態を大きく変えることにチャレンジはございましたか?
決して簡単だったとは言いませんが、IT・デジタルや業務、戦略等全領域において日々付加価値を高め、真にクライアントのお役に立つという想いが強いのが当社のコンサルタントの特色です。なので、常に自信を持って進めて来ることが出来ましたし、社員の一人一人が本当に良く頑張ってくれたお陰でその自信が揺らぐ様な事もありませんでした。
今後の事業戦略と、それに伴う人材採用の活動についてお聞かせください。
現在の中期経営計画では、5年後の目標として社員数4,000人、売上1,000億という数字を掲げています(2021年2月期は社員数2,317人、売上429億円)。国内最大級の総合コンサルティングファームとしての現在の地位をより強固なものとし、定量的な面だけでなく人材や提供サービスの質とブランドの面でも更に上を目指していきたいと考えています。デジタル領域に対するニーズはまだ暫く続くと見込んでいますが、次なるホットテーマを予想し、想定される領域のエキスパートや、高い素養を持つ人材を引き続き積極的に採用し、育成して参ります。
将来的には当社としてのグローバル展開も進めていくことになります。様々なチャレンジを続ける当社のスタンスは今後も変わりませんので、ご一緒に色々なチャレンジを楽しんで下さる方を引き続き積極的に採用させていただきたいと考えています。
社内のトレーニング制度については、どのような取り組みをされていらっしゃいますか。
新卒を始めとする新規入社者向けのトレーニングと、全社員または職位毎に対象者を限定した経験者向けのトレーニングを適宜開催しています。特徴的なものとしては、オーディション型のトレーニングがあります。例えば、戦略系プロジェクトへのアサインを希望するコンサルタントがこのトレーニングで一定以上の成績を収めた場合、優先的に対象のプロジェクトに参画することができます。
パートナーを中心に多くの幹部社員がより良い育成環境を整備していけるよう、力を貸してくれています。クライアントと様々な議論を日々行う中で、最先端のナレッジをタイムリーに社内で展開して行くことが重要だと考えています。
大きな組織のなかで、最適かつスピード感のあるアサイメントをどのように行われているのでしょうか。
各コンサルタントにはキャリアサポートをするコーディネーター役の人間がそれぞれ専任で配置されます。このコーディネーターとキャリア目標や働き方等に関する希望を日頃から情報共有し、スピーディーなマッチングを実現しています。当然上位職のコンサルタントも経験の浅いコンサルタントのキャリア形成には積極的に協力してくれますので、若手の方々は人事部門、コーディネーター、先輩コンサルタントと、多方面からのサポートを受けながらプロジェクト経験を積むことができます。
最後に、今後のコンサルティング業界の展望をお聞かせください。
いずれはコンサルティング市場も飽和するのではないか、と言った議論はよく耳にしますが、全ては我々コンサルタント次第だと思います。コンサルティング会社を活用することで大きなリターンが得られるのであれば、企業はコンサルティング会社を活用し続けるし、役に立たなければ淘汰される。ただそれだけです。現状に満足せずにチャレンジを重ね、クライアント企業の期待を超える価値を出し続けることで、今後も業界の成長、クライアント企業の成長、そして経済や社会の発展に少しでも寄与できる会社であり続けたいと考えています。
株式会社ベイカレント・コンサルティング
取締役
関口 諭
慶應義塾大学卒業後、マッキンゼー等を経て現職。ハイテク・通信を中心に新規事業計画立案、デューデリジェンス、オペレーションコストの最適化等に従事。主な著書に「日本製造業の戦略」(共著/ダイヤモンド社)、「日本企業の進化論」(共著/翔泳社)等がある。