面接で頭が真っ白になった場合にすべきこと

それは悪夢を見ているような感じかもしれません。あなたは面接に向けて万全の準備をし、適切な心構えと自信を胸に部屋に足を踏み入れました。しかし恐ろしいことに、質問をされると突如頭が真っ白になりました。

頭が真っ白になる原因は?

私たちは皆人間であり、試験やプレゼン、あるいは面接の場でこうした状況をある程度は経験済みです。重要なのは、そうなった時にどう対処して先に進むかです。では、そもそもこうした事態が起きる理由、そして重要な場面で突然頭が真っ白になったように思える時に脳内では何が起きているかについてもう少し理解するところから始めましょう。

ある調査>によれば、人がストレスを感じると、「脳内の創造性・熟考・計画・思考に関連する皮質神経回路が突如遮断される傾向にあります」。本質的には、脳がこの状態になると、目の前の仕事に集中するのではなく「闘争・逃走モード」となります。これは、脳が肉体的または精神的な恐怖を感じる何らかの存在またはそうした状況に対する生理的反応といえます

「頭が真っ白になる」とは、意識的認識の欠如と定義されます。面接中に質問を受けた時と同様に、質問に対する回答を理解していて適切な回答ができる場合でも、そうすべきまさにその瞬間に頭が突如「真っ白に」なってしまうのです。

しかし、試験に臨んでいる時とその予習をしている時の違いは、面接に臨んでいる時と入念な準備をしている時の違いに似ています。予習や準備をしている時は当然のことながらよりリラックスしており、「冷たい認知」>と称されることが多い論理的かつ合理的な思考プロセスにあります。

このプロセスでは、脳から分泌されるストレスホルモンの量は少なくなり、脳内の海馬および前頭前野は通常どおり働いています。しかし、試験やプレゼン、面接などよりストレスを感じる状況下では、脳から分泌されるストレスホルモンの量は増え始め、それにより「熱い認知」状態となります。これらのホルモンにより脳領域間のコミュニケーションはより困難となり、突如として頭が真っ白になってしまうのです。

これで仕組みは理解いただけたと思います。先に述べたように、これは誰にでも起こり得る状態のため、以下では面接中に頭が真っ白になった場合に対処するため、そして今後二度と起こらないようにするための簡単なテクニックを説明します。

面接中に頭が真っ白になった時にすべき4つのこと

  1. 平静を保ち、取り乱さない。 これは非常に重要です。恐怖や自分に迫り来る危機以外にも皆さんが恐れるべきものがあると理解しておくことは重要です。平静を取り戻せば「>冷たい認知」状態に戻り、より合理的な思考が可能となります。
  2. 深呼吸をする。深呼吸をすると一息ついて心が鎮まるだけでなく、>落ち着きリラックスするよう脳にメッセージが送られます。面接では皆さんの脳は脅迫的と感じる状況に反応しており、深呼吸することで「今は脅迫的な状況ではない」ことを丁重かつ穏やかに伝えるメッセージが脳に送られます。
  3. 頭が真っ白になったと面接官に告白する。 こうすることで面接官に誠実さと謙虚さが伝わると共に、話題を変えることができます。さらに、これは突発的な闘争・逃走モードから抜け出して心の平静を取り戻す効果もあり、リラックスすれば質問を繰り返してもらえるよう面接官にお願いすることもできます。
  4. 面接官に対して質問を復唱する。 もう1つの手としては、質問の復唱があります。復唱することで考えを集中させつつ自分の声で再度質問を耳にすることができ、面接官はあなたが質問を正確に聞き取っていたことを確認できます。
以上の各ポイントは、考えをまとめてリラックスするための貴重な延長時間を稼ぐためのものです。こうすることで心はすぐに落ち着きを取り戻し、面接官の質問に雄弁かつ物怖じすることなく答えることができるでしょう。
 

次回の面接で頭が真っ白にならないようにする方法

ここまでは面接中に突如頭が真っ白になった場合の対処法を説明してきました。しかし、そもそもこうした状況が起きないようにする方法はないのでしょうか?

  • 面接中はできる限りリラックスしましょう。先に述べたように、リラックスしている時は論理的かつ合理的な思考が可能な「冷たい認知」状態となるため、面接中に最大限の力を発揮できるようになります。
  • 必要以上の準備をしない – 面接の準備として聞かれるであろう一般的な質問に対する回答を暗記している場合、台本を読んでいるように聞こえるだけでなく、重要な細部を忘れてしまう可能性があります。面接に向けて必要以上の準備をすると「答え方は1つ」と思い込んでしまうだけでなく、ストレスを感じている場面で揚げ足を取られるおそれもあります。
  • 考えることを止めて>、面接官の質問に耳を傾けましょう。些細な点を1つ1つ思い悩むのではなく、面接官の質問に>能動的に耳を傾ける>ことです。
  • 質問を聞きながらメモを取れば質問の要点を振り返ることができるほか、最善かつ最適な回答をするうえでも役立ちます。さらに、面接の準備中に用意していたメモを持参して時折目をやることも有効です。
  • 沈黙を気にしない。>状況にかかわらず会話の中で沈黙の時間があるのは自然なことですので、そうした瞬間に遭遇しても恐れる必要はありません。その代わり、その時間を利用して質問の回答を熟考しましょう。
  • ジェスチャー>は重要な情報を思い出すのに役立ちます。>イリノイ大学が発表した>この調査によれば、情報を思い出すためにハンドジェスチャーの使用を認められた参加者は、ジェスチャーを禁止された参加者よりも遥かに良い結果を残しています。

人は誰でも、面接などもっとも都合の悪い場面で頭が真っ白になることを経験しています。そうなった場合は、これは頭で思うほど悲惨な事態ではないと理解することが重要です。適切に対処している限り、一時的に頭が真っ白になっても面接そのものが駄目になるわけではありません。さらに重要なことは、本ブログで紹介したテクニックを駆使することで、今後同様の事態に遭遇する可能性を減らすこともできます。

近々に面接を控えている方は、面接を成功させるための様々なテクニックを記したこれらのブログに目を通しておくことをお勧めします: 

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著者

トラビス・オルーク
ヘイズ・カナダ、プレジデント
トラビス・オルークは、カナダの人材派遣業界で様々なリーダーシップを発揮した後、9年前にヘイズに就任。トラビスは、ヘイズの人材ソリューション・アウトソース事業を立ち上げ、カナダ国内の派遣・契約部門の構築に重要な役割を果たした。ヘイズに入社した当初はテクノロジーの分野に精通していましたが、現在では金融サービス、エネルギー、鉱業、製造業、小売業、公共部門などの顧客に人材ソリューションを提供するための幅広いクロスファンクショナルな知識を身につけている。