メンター制度を上手く活用するには?
良いメンターとの出会いは、キャリアを豊かにします。知識や専門性を共有し、可能性を広げ、スキルアップを手伝ってくれるだけでなく、プロフェッショナルとしてキャリアを進めるためのアドバイスもしてくれるからです。見返りを期待せず、自ら進み、してくれるアドバイスは、非常に貴重なものだと思います。しかし、このような状況にも関わらず、この制度が上手くいくかどうかは、メンターの責任によるものが大きいと考えている人が多いのです。
実際には、アドバイスやサポートを受ける側の対応が重要です。なぜなら、正直さや気配り、素直に助言を受け入れたりすることを意識しながら、面談の手配や適切な準備をしていかなければならないからです。
弊社の調査によると、メンターの期待していることが分かると自信をもって回答したのは、1200人以上のうちわずか35%でした。
メンター制度を成功させることによって得ることできるものを考えると、助言を受ける側にも注意しなければならないことが多くあるのではないでしょうか。
今回は、メンター制度を上手く活用するにはどのようにすれば良いのかという点について説明したいと思います。
メンターは、自分のスキルや知識を伝え、あなたのキャリアアップを手伝うために、わざわざ時間を割いてくれています。面談をお願いする場合は、相手の都合に合わせて柔軟に予定を合わせることができるようにしましょう。常に、約束の数分前には到着し、時間を取ってくれたことへの感謝を忘れないでください。直前になって予定が変更になるかもしれないということも意識しておきましょう。自分が予定変更をお願いしなければならなくなったときは、余裕を持って知らせておく必要があります。
時間を無駄にしないためにも、メンター制度を通して何を得たいか明確にする必要があります。メンターは、心を読むことはできません。具体的な目標について話し合い設定し、全体的な目標に合った質問や議題を持ってミーティングに臨むようにしましょう。また、仕事中に思いついた疑問などはメモしておくと、次のミーティングの際に役立ちます。
メンターとの面談の前に、質問に関連する「実例」を準備するようにしましょう。例えば、報告書の書き方についてメンターからアドバイスを受けたい場合は、実際に自分が作成している報告書の原稿を持ってくるようにすると良いでしょう。より効果的で適切なアドバイスを受けることができるからです。
教えてもらった知識や指導、アドバイスは、実際に使うことで意味を成します。新しいスキルを実践しないことで、メンターや自分の時間を無駄にしないようにしましょう。
メンターは、自分の費やした時間や努力が役に立っているか知りたがっています。他のことに使えたかもしれない時間を、あなたに投資しているからです。助言を受けて出すことができた成果は、常にメンターに共有するようにしましょう。
複数のメンターを同時に持つことも良いでしょう。習得したいスキルや能力のすべてに精通した人はいないからです。専門分野以外での助言は期待しないようにしましょう。代わりに、学びたいすべての分野をカバーするために複数のメンターを持つべきです。