内定が複数ある場合、どう対応するべき?
転職活動をしている人にとって複数の内定先があることは夢のようなことですが、選択肢が多いために最終的な決断が難しくなってしまいます。このような状況にいる求職者はラッキーですが、多くの人は企業との関係を損なわずどのように内定を断ればいいのか分かりません。
最も避けるべきことは、内定を承諾した後により良い条件のオファーが来て辞退をすることです。内定承諾後の辞退は、企業や採用過程でお世話になった全ての人の信用を失うことにつながります。
内定を受諾すれば、他の採用候補者にそのことが伝えられて求人が取り下げられます。この段階で辞退すると、企業にとっては、他に採用を検討していた候補者を失うことになり、損失につながってしまいます。
だからこそ、誠実かつ正直な対応をすることをお勧めします。ほとんどの採用担当や人材紹介会社が、他社の面接を受けているか質問します。「新しい仕事を探すという機会はめったにないので全ての選択肢を検討したい」と、真剣に転職活動をしていることを遠慮なく伝えましょう。
内定を承諾するか検討するために、2営業日ほど時間をいただけるか尋ねることもできます。ほとんどの企業は、この申し出を受け入れてくれるので十分に考えたうえで決断することができるでしょう。しかし、だからこそ企業は、採用したい人材を逃さないために選考プロセスのスピードアップを図っているのです。
また、リクルーターと協力しながら、長期的な視点でその仕事が自分に合っているか考えるのも良いでしょう。給料が良いという条件で転職先を決める人は少なくなり、長期的なキャリアパスの構築や柔軟な働き方、新しい挑戦ができるかが、仕事を決める上で重要視されるようになってきています。
内定先を1つに決めるための5つのステップ
- 内定を検討する時間をもらう。ほとんどの採用担当者は、その仕事が自分に合っているか考える時間を与えてくれます。
- 長期的な目標に目を向ける。5年後もその企業のために働きたいと思えますか?他社と比べてキャリアアップの機会がありますか?それぞれの企業の良い点と悪い点を書き出してみましょう。
- 給料が高い企業は?給料が高いことは魅力的ですが、仕事を決める主な動機にするべきではありません。給料の低い仕事でも、より素晴らしい挑戦やキャリアアップの可能性があるかもしれません。
- 消去法で考える。キャリアの目標に合わず、候補から外せる企業はありませんか?
- 自分の意思を伝える。入社を決めた企業に内定を承諾することを連絡しましょう。他の選考中の企業には、社会人のマナーとして「他社に入社することを決めたが、チャンスを与えてくれたことに感謝している」と伝えることも大切です。