キャリアプランニング

キャリアの成功に欠かせないのが、キャリアプランニングです。あなたが目指すのは、小さな会社の会計担当者ですか?それとも、グローバル企業のファイナンス・ディレクターですか?自分が目指すキャリアと、これを達成するために必要なことをしっかりと理解しましょう。


プランニングは、成功しているビジネスパーソンにとって基本的な行為です。しかし、成功の鍵を握る重要な原則でもあります。キャリアのマネジメントにも同じことが言えるでしょう。定期的にプランニングを見直し、キャリアの方向性を見つめなおしてください。そして、あなたが持つリソースを最大限に利用して自分の成長や結果を管理していきましょう。

 

以下のステップを参考に、キャリアプランニングを立ち上げましょう

 

1)あなたの可能性はどこに?

まず、あなたが興味を持つ職業や、勉強したい分野について考えてみましょう。興味のある職業が心に浮かんだら、その職業に必要なスキルや資格を調べてみるのも良いでしょう。次のポイントを考えてみてください。

  • この職業と私が持つスキルや興味は、どの部分で一致しているのか?
  • また、どの部分にギャップがあるのか?
  • この職業に必要なスキルや資格を身につけるために何をすべきなのか?
  • どのようなスキルが必要なのか?
  • どのようにすればこの仕事に就くことができるのか?
  • 私の能力について、アドバイスを得るためにはどうすればよいのか?

このステップでは、最後にあなたが就きたい職業や学んでみたい分野をリストにまとめてみましょう。

 

2)リストの内容を比較しましょう

次に、前ステップでリストアップした内容を比較し、選択肢を絞り込んでみましょう。あなたに最適な選択肢は何ですか?次のポイントを参考にしてください。

  • 私にとって、最良の仕事やトレーニングとは?
  • その仕事やトレーニングは、私のスキルや興味、価値観とどの部分が一致しているのか?
  • その仕事やトレーニングは、現在の労働市場にフィットしたものか?
  • 現在の私の状況や職務と、どの部分が一致しているのか?
  • リストアップした内容それぞれのメリットとデメリットは?

最後に、リストの内容を絞り込み目標達成に向けて次のステップに必要なことを詳しく検討してみましょう。

 

3)アクションを起こしましょう

プランを行動に移すために必要なことは何ですか?このステップでは、次のポイントを参考に考えてみましょう。

  • 私の仕事やトレーニング、キャリアの目標を達成するために必要なアクションやステップは?
  • サポートを受けたいときは、どこに相談すれば良いのか?
  • 誰がサポートしてくれるのか?

このステップの最終段階に来れば、あなたの選択肢をさらに深く考えるためのプラン(職業体験やジョブシャドウィング、リサーチなど)が出来あがっているでしょう。または、学習や仕事について次の目標を達成するまでのステップを明確にした計画が完成しているかもしれません。今のあなたにとって必要なステップを決めて、そこから始めてみましょう。

 

キャリアプランを行動に

これまでのステップで確りとしたプランが完成したと思いますが、これはまだ始まりにすぎません。肝心なのは、それからです!周りに目を向けてみましょう。活用できるリソースが沢山あることに気づくはずです・・・。

 

あなたをサポートしてくれるネットワークは?

あなたは、どのようなネットワークを持っていますか。リファラル採用や「口コミ」などで、チャンスは広がります。可能であれば、あなたがどのような仕事を求めているかを親しい友人の間に広く伝えていきましょう。
「『自分』ブランドを構築」のセクションでもお伝えしましたが、未来の採用企業に好印象を抱いてもらうためには、オンラインで公開しているプロフィールを確りと管理して、良好なイメージを持ってもらうことが大切です。募集ポジションのすべてが採用広告に掲載されるわけではありません。ネットワーク作りがチャンスに繋がることもあるのです。

しかし、効果的なネットワークは、 LinkedInに登録しただけでは成立しません。常に連絡を取り続けることが大切で、その業界の団体やプロフェッショナルがメンバーとなるグループに加盟したり、講習会やセミナーに参加したりするのも効果的な方法と言えるでしょう。


今日の労働市場では、ソーシャルメディアが爆発的に普及し、推薦状をオンラインに掲載するケースも増えていますが、このような現状でも、あなたを推薦してくれる人物がいるということは非常に重要です。オンライン上の推薦状は、あなたのスキルをアピールするためには非常に有効ですが、推薦者の代わりにはなりません。

一般的に人間は、可能であれば他人を助けたいと願っているものです。電話で支援を依頼できる間柄の推薦者を見つけておきましょう。未来の採用企業には、前職の上司からの熱心な推薦が最も好印象を与えます。

応募先企業が推薦者に電話連絡をする前に、今後の展開を推薦者と話しあっておけばさらに効果的でしょう。少なくとも、応募先企業に推薦者の連絡先を伝える前に、推薦者の許可をもらうことは忘れないでください。

また、応募した職種や応募先が求める資格や特性などについて、若干詳しい情報を伝えておくことも有効です。推薦者の部下として働いていた時期の仕事内容や達成した事柄で、面接で話す予定の内容を大まかに伝えておくのも良いでしょう。

 

コンサルタントを最大限に活用しましょう

あなたを導き、支援するのが、転職コンサルタントです。コンサルタントは、求職者のキャリア目標をより深く知ることで、より的確にその目標達成を支援することができます。ヘイズは、お客様とその人生(少なくともキャリアライフ!)を一緒に歩んでいきたいと願っています。ですから、あなたがキャリアを歩む中で、率直なフィードバックや評価を伝えることもあります。

ヘイズはあなたと協力し、可能な限り最良の結果を得たいと考えています。その実現のための課題の一つが、あなたとコンサルタントのコミュニケーションです。あなたが望むチャンスをコンサルタントが与えてくれない、適職について相談に乗ってくれないと感じたときは、コンサルタントに連絡し、コンサルタントがあなたのためにどんなことを考えているのかを確認しても良いでしょう。

また、状況によって給与や就業場所などの希望が変化することもあるかもしれません。こうした変更がすぐに求職活動に反映されるよう、コンサルタントとのコミュニケーションを続けることが大切です。

 

次のステップは・・・?

キャリアプランを行動に移し、希望する仕事で経験を積むことができたなら、次のステップを考えましょう。あなた自身のキャリアプランを、ビジネスプランに沿って検討することが重要です。鍵を握るのは、次のポイントです。

  • 私がキャリアにおいて、長期的に目指しているのは何か?
  • 私は今後約5年の間に、仕事から何を得たいと考えているのか?
  • 私が学ばなければならないことは?あるとしたら、何のために学ぶのか?
  • 私は個人として何を優先しているのか?

これらの優先順位や目標は、時と共に変化することもあります。時折見直して、軌道修正を図ることが大切です。

キャリアプランの作成は、長期的な目標や目的を設定することから始めましょう。「10年以内に、大手企業のフィナンシャルコントローラーになりたい」などと具体化するのが好例です。

こうした目標を持つためには、自分自身が個人として、またプロフェッショナルとして何を目指しているのかを考える必要があります。個人として、プロフェッショナルとして達成したいことは何ですか?いずれにしても目標は高く設定してください。しかし、達成不可能なことが明らかな目標を立てても、モチベーションが低下するだけです。現実的な目標を設定することが大切です。

長期的な目標を立てることに躊躇する必要はありません。希望や価値観が変わったなら調整すれば良いのです。実際に、これらが変化する可能性は非常に高いです。

キャリア目標の設定には、次の「SMARTER」システムが役立つかもしれません。

  • Specific(具体的に) - 目標はできる限り具体的に。曖昧な表現は避けること。
  • Measurable(測定可能であること) - これまで達成したことを数値で評価してみること。
  • Achievable(達成可能であること) - 自分をモチベートすることは大切、しかし目標は達成可能なものであること。
  • Realistic(現実的なものであること)- 目標は合理的に設定し、達成可能なものとして管理すること。
  • Timely(タイムリーに)- ステップごとに達成すべきデッドラインを設定すること。例えば、短期コースの講座を受講する、または業界関係者とのネットワークを構築するなど。
  • Empowering(エンパワー) - 目標が自分にとって適切であることを確認し、必要な時は変更すること。
  • Reviewable(修正可能であること) - 目標を柔軟に調整すること。

希望するすべての選択肢に対して準備を始めても構いません。時の経過と共に自分が何を望んでいるのかが明確になり、達成できる目標に集中するようになっていくでしょう。

長期的な目標が明確になったら、これを達成するために実行すべきステップを決定します。繰り返しになりますが、このステップは、必要であれば変更することができます。しかし、学歴やプロフェッショナルとしての資格、技術的な経験や個人の成長などを考慮した上で確りと決定しましょう。

目標を決定したら、次に必要とされるのは、達成に向けた正しい「姿勢」です。成功するためには、熱意がなければなりません。熱意があれば、個人的な経験もプロフェッショナルとしての体験も、一層楽しく、充実したものになります。熱意がなければ、大きな成功が生まれることは決してないのです!

 

市場の変化に注意しましょう

状況が瞬く間に変化するのが採用市場です。例えば、2年前の求職時に非常に高い需要のあったコンピュータシステムは、今、どのような状態でしょうか。おそらくピークは過ぎていることでしょう。現状を慎重にリサーチし、報道などに常に目を配ることで、給与や仕事内容に変化はないか確認しておきましょう。

 

最後に

大切なのは、進捗状況を確認しながら、計画どおりに進めることです。この原則を守らなければ、キャリアプランニングや目標設定で成功することはできません。このためにも、目標を書き出すことが重要なのです。
実際にペンで紙などに書き出すことで、集中すべきことが明確になり、達成した成果を確認し、必要に応じて必要な変更をすることができるようになります。海外旅行の計画を立てるときを想像してみてください。計画にどのくらいの時間やエネルギーを費やしますか?あなたのキャリアは、今後30年は続いていくでしょう。プランニングするなら今からです!